マッチングアプリのシングルマザーはうざい?多い背景や使用上の注意点

マッチングアプリのシングルマザーはうざい?多い背景や使用上の注意点

近年、マッチングアプリを利用するシングルマザーが増えています。それに伴い、インターネット上では「マッチングアプリのシングルマザーはうざい?」といった声を目にすることもあります。

しかし、その背景には様々な事情があり、一概に「うざい」と決めつけるのは偏見かもしれません。

本記事では、シングルマザーがマッチングアプリに多い理由と、利用時の注意点について、公的機関のデータや専門家の意見を交えながら解説します。シングルマザーの出会いを取り巻く現状を正しく理解し、安心してマッチングアプリを活用するヒントを見つけていきましょう。

目次

マッチングアプリのシングルマザーはうざい?

マッチングアプリ上でシングルマザーに対して「うざい」と感じると語る人も一部に存在します。その理由は大きく3つあると考えられます。

  • 理由1 時間の制約でデートができないと敬遠される。
  • 理由2 母親モード全開で恋愛対象から外される。
  • 理由3 「お金目当て」という偏見を持たれる。

このほかにも、シングルマザーとの恋愛でうまくいかなった人は何かしらのネガティブな感情を持つ可能性があるかもしれません。

けれども、こうした見方は一部の偏見に過ぎません。実際には、多くの男性がシングルマザーにも理解を示しています。つまり、「シングルマザーだから」という理由だけで敬遠する男性ばかりではなく、むしろ人生経験が豊富で包容力がある点などシングルマザーの魅力に惹かれる男性も少なくないのです。

マッチングアプリ上でも、プロフィールややり取り次第で理解ある相手と出会える可能性は十分にあります。大切なのはネガティブな声に落ち込まず、前向きに出会いを探す姿勢です。シングルマザーだからと恋愛をあきらめる必要はまったくありません。

マッチングアプリのシングルマザーが多い理由

では、なぜマッチングアプリにはシングルマザーの利用者が多いのでしょうか?

ここでは、その主な理由を3つ解説します。

理由1:シングルマザーの再出発ニーズが高い

まず背景として、日本には非常に多くのシングルマザーが存在します。厚生労働省の調査によれば、日本国内の母子家庭数は約123万世帯にも上り、その約8割は離婚を経験した母親たちです。近年は毎年18~20万組前後の夫婦が離婚しており、その結果シングルマザーとなる女性も少なくありません。

離婚後にシングルマザーとなった人の大半はまだ子育てや仕事で忙しい年代ですが、新たなパートナーを求めるニーズは確実に存在します。とはいえ、現実には、シングルマザーの再婚率は約16.9%にとどまっており、離婚した母親のうち8割以上は再婚に至っていないというデータもあります。

これは内閣府の調査による数字で、シングルマザーが再婚まで辿り着くハードルの高さを示しています。そのため、「もう一度良い出会いがあれば…」と考えつつも日常では新たな出会いが少ないシングルマザーにとって、手軽に多くの相手候補と知り合えるマッチングアプリは再出発の手段として魅力的なのです。

シングルマザー人口自体が多いこと、そして再婚ニーズがあることが、マッチングアプリにシングルマザーが多い一因といえるでしょう。

理由2:アプリなら隙間時間で探せる

シングルマザーの生活は育児、家事、仕事で毎日がいっぱいです。「自分のための自由時間がほとんどない」というのは多くのシングルマザーに共通する悩みです。実際、政府統計によればシングルマザーの就業率は約86%と非常に高く、仕事を持ちながら一人で子育てを担う人が大半です。

このように時間的・環境的な制約が大きい分、従来のように職場や知人の紹介、趣味の集まりなどリアルの場で新たな出会いを探すのは容易ではありません。「子どもを預けて合コンに参加する」などはハードルが高く、費用面の負担もあります。

その点、マッチングアプリはスマホ一つで空き時間に相手探しができるため、忙しいシングルマザーにとって理にかなった方法です。例えば通勤電車の中や子どもが寝静まった後のわずかな時間でもアプリでメッセージのやり取りができ、効率的に異性と知り合うことができます。

現実に、シングルマザーになってから「出会いはもっぱらマッチングアプリ」という先輩ママの声も多く報告されています。また、マッチングアプリなら最初からプロフィールで自分が子持ちであることを伝えておけば、理解のある人とだけマッチングできる利点もあります。

時間がない中でも自分のペースで恋活・婚活ができる手段として、マッチングアプリはシングルマザーに広く利用されているのです。

理由3:シングルマザー歓迎のマッチングアプリが誕生した

マッチングアプリ業界では近年、バツイチやシンママ・シンパパ向けに特化したサービスも登場しています。その代表例が再婚活に特化したアプリ「マリッシュ」で、運営企業が公式にシングルマザー応援を宣言しています。

マリッシュではシングルマザー・シングルファザーに対して各種優遇特典が用意されており、プロフィール上でも相手の離婚歴や子持ちに理解があるかが分かる機能が備わっています。そのため、離婚経験者や子連れであることに理解のある利用者が多く集まり、シングルマザーでも肩身の狭い思いをせず活動できる環境が整っています。

実際、「バツイチで出会うならマリッシュ」といった評価が利用者間で浸透しており、会員数は200万人を超える規模に成長しています。このようにシングルマザーが安心して利用できる受け皿があることも、マッチングアプリにシングルマザーが多い理由の一つです。

特定のアプリ名に限らず、最近では大手マッチングアプリでもプロフィール項目に「子どもの有無」や「再婚希望」を設定できるなど、シングルマザーへの理解が広がっています。マッチングアプリ上で「シングルマザー歓迎」を明言している男性も増えており、同じ境遇の仲間や理解者と出会いやすくなっているのです。

このような追い風もあり、シングルマザーがマッチングアプリで新たな一歩を踏み出しやすい状況が生まれています。

シングルマザーがマッチングアプリを使うときの注意点

便利なマッチングアプリですが、シングルマザーの方が利用する際には気を付けたいポイントもあります。ここでは、安心して出会いを見つけるための重要な注意点を3つ紹介します。

注意1:子どもの安全と気持ちを最優先に考えること

シングルマザーにとって、どんな時でも子どもの安全・安心が最優先です。新しい恋愛を始める際には、親として冷静な判断が求められます。お相手とやり取りを重ねる中で「信頼できる人かどうか」をしっかり見極め、交際に進む場合でも子どもが納得し安心できるペースで関係を発展させることが大切です。

具体的には、「交際前に子どもには紹介しない」と決めているシングルマザーも多く、子どもの年齢や性格に応じて慎重にタイミングを判断しています。また、シングルマザー自身が恋愛に夢中になるあまり子どもの気持ちを置き去りにしないよう十分配慮しましょう。

新しいパートナー候補が現れても、生活リズムや環境の変化に子どもがついてこられるかを最優先で考える必要があります。交際相手にはあくまで「母親としての顔」も持つ自分を理解してもらい、子どもの安心と自分の幸せを両立できる関係を築くことを目指しましょう。

子どもに寂しい思いや不安な気持ちをさせないよう、常に子どもの表情や言動に注意を払いながら進めることが何よりも大切です。

注意2:違和感を覚えたら勇気を持って距離を置く

残念ながら、世の中にはシングルマザーという立場を都合よく扱おうとする悪質な男性も存在します。

例えば、「母子家庭だから経済的に苦しいだろう」と考えてお金の援助を求めてくる人、結婚をほのめかして信頼させた途端に急に肉体関係を迫ってくる人、あるいは子どもの存在をまったく気にせず無責任な態度をとる人など様々です。

インターネット上でも「シングルマザーは簡単に遊べる」などといった心ない書き込みが見受けられ、シングルマザーを体目当てで狙う男性が多いという指摘もあります。こうした相手に引っかからないためには、少しでも違和感を覚えた時点で勇気を持って連絡を断つ・距離を置くことが大切です。

優良なマッチングアプリでは運営側が監視や通報機能を設けているので、不審なユーザーに遭遇したら運営に相談するのも有効でしょう。また、メッセージの段階で不自然に馴れ馴れしい人や金銭の話を持ち出す人には特に注意してください。

シングルマザーであることに付け込んでくる相手に対しては、「私だけは大丈夫」と油断せず常に警戒心を持つことが必要です。大切なお子さんと自分自身を守るためにも、少しでも不審に思えば関係を断つ勇気を持ちましょう。信頼できる相手と感じられるまで深い関係にならない、自宅や子どもの情報は慎重に扱う、といった自己防衛策も心掛けてください。

注意3:相手のペースに流されず、自分のペースで交際を進める

新たな出会いに舞い上がってしまい、相手のペースに乗せられて急速に関係を進めてしまうのは禁物です。新しい関係は焦らずゆっくりと進めることが大事と心得ましょう。

シングルマザーとして生活してきた経験から、自分と子どもの生活リズムや価値観がすでに確立しているはずです。その軸を大切にし、たとえ好意を寄せる相手であっても無理に妥協しないことが重要です。例えば、「シングルマザーの自分と付き合ってもらっているのだから…」と卑屈になって相手の要求を何でも受け入れてしまうのは良くありません。

違和感のある提案や自分のポリシーに反する要望にはきっぱり「NO」と言う勇気を持ちましょう。交際のステップやペース配分は、自分主体でコントロールする意識を持つことが大切です。とりわけ、シングルマザーの場合、お子さんの状況や気持ちも考慮しながらの交際となりますから、慎重すぎるくらいでちょうど良いとも言えます。

相手に急かされたり「普通はこうだよ」とプレッシャーをかけられても流されず、「うちはうちのペースがある」と伝えて理解してもらいましょう。真剣にあなたと向き合うつもりのある相手なら、あなたのペースに敬意を払ってくれるはずです。自分らしいペースを守ることで、結果的に子どもにも自分にも無理のない良好な関係を築くことができます。

まとめ:マッチングアプリ経由の出会いは当たり前の時代に

現代では、マッチングアプリで理想の相手と出会うことはごく当たり前の時代になりつつあります。実際、未婚者を対象にした調査でも出会いのきっかけとしてマッチングアプリが上位に挙がり、特に20代では最も一般的な交際相手との知り合い方になっています。

30代以上でもマッチングアプリ経由で交際を始める人は増えており、どの世代でも出会いの手段の一つとして定着してきていることが分かります。こうした背景から、シングルマザーにとってもマッチングアプリは貴重な出会いの場となっています。忙しい子育ての合間でも効率よく相手を探せる利点や、シングルマザーへの理解がある相手と巡り合いやすい環境が整っている点は、前述の通り大きなメリットです。

もちろん、安全に利用するためには注意点を踏まえる必要がありますが、適切に気を付けてさえいればマッチングアプリはシングルマザーの強い味方になり得ます。実際にマッチングアプリがきっかけで再婚を果たしたシングルマザーの事例も珍しくなくなりました。

出会いがなくて悩んでいるシングルマザーの方も、必要以上に尻込みすることはありません。経験豊富なシングルマザーだからこそ持っている魅力や強みを信じて、ぜひマッチングアプリで新たな一歩を踏み出してみてください。きっとあなたとお子さんに理解のある素敵なパートナーに巡り会えることでしょう。

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本記事の監修者

森本 恭平のアバター 森本 恭平 運営者

東北大学法学研究科(公共法政策専攻)修了。幼少期は母子家庭で育った。東日本国際大学・福島復興創世研究所の准教授を経て、現在はデジタルマーケティング✖︎AIを専門にフリーランスとして複数の企業でアドバイザーを務めている。KADOKAWAドワンゴ情報工科学院、バンタンクリエイターアカデミーの講師。福島県総合計画審議委員会の審議員を歴任。

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