共有カレンダーアプリ「TimeTree(タイムツリー)」では、カレンダーを共有している相手が最後にいつ確認したかが表示される機能、いわゆる「足跡」があります。プライベートな利用では便利な機能ですが、場合によっては「自分がカレンダーを見たことを知られたくない」「足跡を消したい」と感じる人も多いでしょう。
実際、タイムツリー利用者からも「閲覧した時間が相手に分からないようにしたい」といった声が寄せられています。本記事では、タイムツリーの足跡とは何か、そして足跡を消す方法や足跡をつけずに済む方法があるのかについて詳しく解説します。
タイムツリーの足跡とは?
タイムツリーの「足跡」とは、共有カレンダーのメンバーが最後にカレンダーを閲覧した時刻が他のメンバーに表示される機能を指します。例えば、「○○が5時間前にカレンダーを見ました」といった形で、誰が何時間前にカレンダーを確認したかがお互いに分かる仕組みです。
この情報はタイムツリー上でリアルタイムに共有され、カップルや家族、チームメンバー同士で「あの人が最近カレンダーをチェックしたかどうか」が把握できるようになっています。
タイムツリー公式サポートも、この最終訪問時間機能について多く問い合わせが寄せられていると述べています。特に、恋人同士でカレンダーを共有している場合、「相手が自分の予定をチェックした時間が表示されるのが気になる」「プライバシーが透けてしまうようで嫌だ」と感じるケースもあるようです。

タイムツリーの足跡を消す方法
では、この足跡は消すことができるのでしょうか?
結論から言えば、タイムツリーには足跡を完全に消す、もしくは非表示にするための公式な機能は今のところありません。一度残った足跡をユーザー側で削除することはできず、設定で足跡そのものをオフにすることもできない仕様です。
しかし、状況によっては足跡を目立たなくするための対策や工夫がいくつか考えられます。ここでは、足跡への対応策として考えられる3つの方法について説明します。
方法1:プライバシー設定を見直し足跡を目立たなくする
まずはアプリの設定を調整してプライバシーを強化する方法です。残念ながら現時点でタイムツリーには「足跡を残さない」という直接的な設定項目は存在しません。
公式サポートも「最終アクセス時刻を非表示にする機能はなく、ご要望として受け付けます」と回答しており、2025年7月時点でも足跡を隠す機能は提供されていません。したがって設定画面で足跡そのものをオフにすることはできないのですが、代わりに以下のようなプライバシー対策が有効です。
- 通知設定の調整: カレンダー閲覧時の通知そのものはオフにできなくても、アプリのプッシュ通知を減らす設定にすることで、自分がアプリを開いた際に相手に即座に気付かれにくくすることができます。また、必要以上の通知をオフにしておけば、相手のタイムライン上で自分の活動が目立ちにくくなる効果も期待できます。
- 共有範囲の見直し: 足跡は共有しているカレンダーでのみ発生します。したがって、もしプライベートに確認したい予定がある場合は共有メンバーを限定するか、思い切ってその予定だけ別の非共有カレンダーで管理するといった方法も検討しましょう。共有相手を最小限に絞ることで、自分の閲覧履歴が広まる範囲を狭められます。
このようにアプリの設定や使い方を見直すことで、足跡そのものは消せなくても自分の活動履歴を相手に気付かれにくくすることは可能です。とりわけ、通知と共有範囲の管理はプライバシー保護の基本です。
なお、タイムツリーでは匿名プロフィールの設定も可能なので、本名を隠して利用するなどの工夫もプライバシー強化につながります。総合的な設定見直しで、足跡問題によるストレスを軽減できるでしょう。
方法2:オフラインモードで閲覧して足跡を残さない
どうしても足跡を残したくない場合の裏技として、オフライン環境でカレンダーを閲覧する方法があります。これは公式に案内されている手順ではありませんが、実践しているユーザーもいる方法です。具体的な手順は以下の通りです。
- スマートフォンを機内モードにする: インターネット通信(Wi-Fiやモバイルデータ)を一時的にオフにします。
- タイムツリーアプリをオフライン状態で開く: 機内モードのままタイムツリーを起動し、目的の共有カレンダーを表示します。
- 必要な予定を確認する: オフラインのままカレンダーの予定を閲覧・確認します。
- アプリを完全に終了する: 閲覧が終わったら、機内モードを維持したままタイムツリーアプリを完全に終了(マルチタスク画面からスワイプして閉じる等)してください。
- 機内モードを解除する: アプリを閉じたのを確認してから、機内モードをオフにし通常のオンライン状態に戻します。
この方法だと閲覧中は端末がオフラインのため、カレンダーを見てもその情報がタイムツリーのサーバーに送信されません。結果として足跡(最終閲覧時間)の更新が発生せず、共有相手に「○時間前に確認しました」と表示されない可能性があります。
ただし、注意点として、次にオンラインに復帰した際にアプリが自動同期を行うと足跡が付いてしまう可能性があることです。そのため、手順4で述べたようにオフラインで閲覧後は必ず一度タイムツリーを完全に終了することが重要です。アプリを閉じずに機内モードを解除すると、その瞬間に閲覧履歴が同期されて足跡が付いてしまう恐れがあります。この方法は公式が保証するものではありませんが、緊急で足跡を残さず内容を確認したい場合の一時的な対策として有効でしょう。
方法3:足跡が残ってしまった場合の対処法
既に足跡が付いてしまった場合、その履歴自体を後から消すことはできません。タイムツリーの足跡情報はサーバー側で管理されており、ユーザーが後から削除・非表示にする手段はないとされています。そこで、足跡が残ってしまった後に取れる対応策として次のようなポイントがあります。
- 「何もしない」で時間経過を待つ: 一度付いた足跡表示も永遠に残るわけではありません。タイムツリーでは足跡(最終閲覧時刻)の情報は約7日間で自動的に非表示になる仕様です。実際、タイムツリーの通知欄に表示される足跡情報(「〜前に確認しました」)はおおむね1週間ほどで消えるため、特に問題にならないようであれば放置しておくのも一つの手です。多くのユーザーは細かな足跡通知をそれほど気に留めていない場合も多く、時間が解決してくれるケースもあるでしょう。
- 正直にコミュニケーションする: 足跡が残ったこと自体は消せませんが、その事実をどう受け取るかは相手次第です。不都合が生じそうな場合には、例えば「仕事のスケジュール調整のためにカレンダーを確認した」といった正当な理由を相手に伝えておくのも有効です。「予定の確認をしていただけ」と分かれば、相手も特に気にしなくなるかもしれません。後ろめたい理由でなければ、逆に足跡をコミュニケーションのきっかけにしてしまうのも良いでしょう。
以上のように、残ってしまった足跡そのものを消す直接的な方法はないものの、「時間経過で消えるのを待つ」「状況を説明する」といった間接的な対処で大事に至らないようにすることは可能です。
また、タイムツリーを利用する相手との信頼関係も大切です。足跡への感じ方は人それぞれですので、不安がある場合は事前に「足跡が付く機能があるけど気にしないでおこうね」と確認し合うのも一つの方法でしょう。
足跡は消えない
タイムツリーの「足跡」は、共有カレンダー上で誰がいつ予定をチェックしたかを可視化する機能です。便利な半面プライバシーの懸念もあり、「足跡を消したい」「付けたくない」というニーズが存在します。
しかし、現在のタイムツリーには足跡をユーザー側で消したり完全に非表示にしたりする公式機能はありません。足跡は一度付けば消せませんが、およそ1週間程度で自動的に表示されなくなる仕様になっています。
最後に、タイムツリー側もユーザーからのフィードバックを受けて改良を検討すると表明しています。現時点では足跡を消す確実な方法はありませんが、今後公式にプライバシー設定が充実し、足跡機能のオン/オフが選べるようになる可能性もあります。タイムツリーを便利に使いこなしつつ、プライバシーにも配慮した使い方を心掛けていきましょう。
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