家族アルバム「みてね」がサービス終了したらどうなる?

家族アルバム「みてね」がサービス終了したらどうなる?

みなさんのなかには、「家族アルバム”みてね”がサービス終了したらどうしよう?」と漠然とした不安を抱いたことのある人たちもいるかもしれません。遠く離れていても、家族と一緒にこどもたちの成長を見守ることができるのは、かけがえのない日常であるに違いありません。

だからこそ、杞憂に過ぎないことでもサービス終了の影響が気になるなんて人もいるのかもしれません。この記事では、確率的には低いことを前提として、「みてねがサービス終了したらどうなる?」という疑問について考察しています。みてねを日常的に利用している人たちは参考にしてみてください。

目次

みてねがサービス終了する可能性はある?

結論から言えば、みてねがサービスを終了する可能性は低いと言えます。なぜなら、みてねは2025年1月時点で、世界累計利用者は2,500万人を突破するグローバルな市場で成長を続けているアプリだからです。したがって、戦争や大規模災害のような国難が起こらない限りはなくならないと考えられます。

さらに、運営企業のMIXI社は東京証券取引所のプライム市場で上場していますから、スタートアップ企業とは違って、倒産するリスクも低いと言えるでしょう。万が一、会社が経営難に陥ったとしても、サービスとしてヒットしているならば、買収されて継続する可能性は十分にあります。

つまり、現状のみてねは運営基盤もしっかりしており、簡単にサービス終了となる状況にはないのです。

みてねがサービス終了したらどうなる?

それでも、万が一「みてね」がサービス終了したらどうなるのでしょうか?

おそらく、みてねがサービス終了すると次のような影響が発生します。

その1 写真・動画がエクスポートできなくなる

第1に、みてねがサービスを終了した場合、これまで投稿した写真や動画データがエクスポートできなくなる可能性があります。アプリの運営が終わる以上、データを適切に処分するのは事業者の重要な責任ですから当然の措置です。

おそらくサービス終了が確定した後は、「みてね内にのみ保存されている写真や動画は何年何月何日までにエクスポートしておいてください」というお知らせが出されて、ユーザーは思い出の写真や動画を別なファイルに保存するという作業を行うことになると考えられます。

その2 買収されてサービスが変容する

第2に、みてねが終了する場合でもサービス自体が他社に買収されて継続する可能性があります。このシナリオでは、サービス名こそ変わるかもしれませんが、実質的にみてねの機能が別企業のプラットフォーム上で受け継がれる展開です。

たとえば、他社がみてねのユーザーデータや技術基盤を引き継ぎ、類似のアプリやサービスとして再スタートすることも考えられます。その場合、ユーザーは新たなプラットフォームへ移行することで写真・動画共有を継続できるでしょう。

ただし、運営主体が変わることでUI(画面の使い勝手)や利用規約、料金プランなどが変更される可能性があり、「同じサービス」がそのまま存続するわけではない点には注意が必要です。

その3 類似サービスが台頭する

第3に、みてねがサービス終了すれば現在のみてねアクティブユーザーを取り込もうとする類似サービスが台頭すると予想されます。

冒頭に述べたように、みてねは今や日本国内に留まらず海外でも利用されるマンモスアプリに成長しています。その終了によって生じる空白市場を狙って、競合他社が代替サービスを次々と打ち出す可能性が高いでしょう。

実際、写真・動画共有サービスの市場は競争が激しく、無料で大容量のクラウドストレージを提供するGoogleフォトなど強力なサービスも存在します。みてねが仮になくなれば、「第二のみてね」を目指す国内外の企業が、みてねユーザーの受け皿になろうと積極的にアプローチしてくるはずです。新たなアプリがリリースされたり、既存の他サービスが家族アルバム機能を強化したりする動きが出てくるでしょう。

みてねのサービスが終了する要因になりうるもの

では、仮にみてねのサービス終了が起こるとしたら、どのような要因が考えられるでしょうか。以下に主なものを仮説ベースでピックアップしてみました。あくまで想定であり、現在そうした兆候があるわけではありません。

  • 要因1 運営コストや収益性の問題: サービスを維持するためのサーバー費用や人件費など運営コストの増加は、大きな負担となり得ます。みてねは基本無料で容量無制限という太っ腹な内容のアプリですから、その分バックエンドの維持費がかかっています。十分な収益が確保できなかったりコスト増に見合うビジネスモデルが構築できなかったりすれば、継続が難しくなる可能性があります。
  • 要因2 競合サービスとの競争激化: 同種の写真・動画共有サービスとの競争も無視できない要因です。近年、この分野の市場には国内外から様々なサービスが参入し、勝ち残りが難しくなっています。たとえばGoogleフォトのように無料で大容量ストレージを提供し便利な機能を持つサービスが普及すると、ユーザーがそちらに流れて有料プランへの転換率が伸び悩む可能性もあります。競争に負けてユーザー数が大幅に減少すれば、サービス継続は危うくなるでしょう。
  • 要因3 ユーザー数の伸び悩み・減少: 新規ユーザー獲得の鈍化やアクティブユーザー数の減少も、サービス終了に繋がりうる懸念材料です。現在のみてねは順調に利用者を増やしていますが、仮に成長が止まり利用者離れが起きれば、先細りのサービスを維持する意味が薄れてしまいます。特に家族利用が中心のサービスですので、一巡して需要が飽和したり、子育て世代のニーズ変化で利用頻度が下がったりすると、将来的な存続が課題になる可能性もゼロではありません。
  • 要因4 MIXI社の事業戦略転換: 親会社であるMIXI社の経営方針変更も影響し得ます。企業が経営戦略上の判断で事業ポートフォリオを組み替える際、仮にみてねが非中核事業と見なされればリソースの再配分が行われるかもしれません。極端な話、MIXI社が別の事業に注力するためにサービス整理を進めるようなことがあれば、その対象にみてねが含まれる可能性も考えられなくはありません。
  • 要因5 予期せぬトラブルや不可抗力: システムの重大な不具合・大規模なデータ漏洩など信用を揺るがすトラブルや、法規制の変更によるサービス提供困難、さらには大震災や紛争といった不可抗力の事態も、サービス終了の引き金になりえます。もちろん、こうした事態は滅多に起こるものではなく、現時点でみてねにそうしたリスクが差し迫っているわけではありません。ただ、サービス継続には様々な前提条件があることも事実であり、非常時にはどんな人気サービスでも終了を余儀なくされる可能性は一応頭の片隅に置いておきましょう。

あとは、不正ログインなどのサイバー攻撃でユーザーの写真情報が悪用されるといったサービスの前提を脅かすような問題が起きると、みてねの継続に悪影響をもたらす可能性があるかもしれません。

まとめ:簡単には終わらない

繰り返しになりますが、家族アルバム「みてね」は大勢のユーザーに支持される大人気のアプリとして日本国内でもすっかり定着しています。

家族という単位でユーザーを獲得している特性上、そのプラットフォームを基軸に関連サービスを展開していけば今後さらに収益を伸ばす余地も大きく、成長の可能性はむしろこれからだと考えられます。以上のことから、みてねは簡単にはサービス終了しないでしょう。

現時点で過度に心配する必要はなく、これからも安心して「みてね」で家族の思い出を共有していって大丈夫だと言えます。もし万が一サービス終了のアナウンスがあったとしても、然るべき猶予期間と対応策(データエクスポートの案内や代替サービスへの移行措置など)が提示されるはずです。

その際は落ち着いて案内に従い、大切な思い出を適切にバックアップすれば問題ありません。今後も「みてね」を活用しながら、ご家族でお子さんの成長を楽しく見守っていきましょう。

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本記事の執筆者

森本 恭平のアバター 森本 恭平 運営者

東北大学法学研究科(公共法政策専攻)修了。東日本国際大学・福島復興創世研究所の准教授を経て、現在は終活をテーマとするテック系スタートアップを創業・取締役として活動。その他、デジタルマーケティングを専門にフリーランスとして複数の企業でアドバイザーを務めている。KADOKAWAドワンゴ情報工科学院、バンタンクリエイターアカデミーの講師。福島県総合計画審議委員会の審議員を歴任。

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